市況が悪化した時、どうするか --ピーターリンチの教えから学ぶ
前回は、市況が悪化した時に評論家の意見を聞いてはいけないと言いました。
「じゃ、どうすれば良いの?」と思う方もいると思うので、ピーターリンチと言う投資のプロの考えを紹介したいと思います。
※ピーターリンチは、「マゼラン・ファンド」と言う当時瀕死の状態だったファンドを蘇らせた伝説の(まだ生きてるけど)ファンドマネージャーです。アメリカでは、ウォーレン・バフェットの次位に有名のようです。
①投資信託やETFを購入している投資家の対処法
- 何も考えず、何も勉強せず、機械的に積み立て投資をするようにとのことです。
- 世界情勢や経済、景気動向を研究し、上手く相場で利益を出そうと考える人程損をするらしいです。そんな時間があったら映画見たりドラマ見たりしてた方が良さそうですね。
②個別株を購入している投資家の対処法
- 景気動向に惑わされず、自分の信念を貫くようにとのことです。例え世界一銘柄選択力がある人でも、信念が無ければ悲観的な見出しを信じてしまい、最悪の時に売ってしまいます。
- 「もっと大きな大局」に目を向けるようにとの事です。「もっと大きな大局」とは、株価が過去70年で平均年11%上昇したと言う事実です。これを心にとめた投資家は、景気後退を予測する”評論家”の意見に基づいて投資するより長期的にははるかに大きな利益を得られるとのことです。
- 「株は下がって当たり前」だと言うことを理解します。過去70年の平均では年11%の成長を遂げているが、箇所箇所で見ると暴落も結構ある。過去70年で株価が10%以上下落したのが40回で、40回のうち13回は下落率が33%以上の暴落。コロナショックでは株価が2万3000円から1万6000円位まで下がったが、下落率は30%。暴落には入らない。ましてや今回の株価下落率は僅か10%。騒ぐ程のことではないです。性格的に、一時的とは言えそのような損失に耐えられないと言う人は個別株投資はやらない方が良いとも書いています。実際市況が大暴落した時は「過去株価が戻ったからと言って、今回戻ると言う保証は全くない」と感じてしまう人は多いです。
- 株の下落は、北海道の寒気と同じくらい普通に起こります。北海道に住む人は、いずれ凍り付くような季節がくることを知っているので、外が氷点下になっても次の氷河期が始まったとは考えず、また夏が来て暖かくなると思います。市況も同じ感じとのこと。
- 大切なのは、市場から退出しないこと。株で損失を出し市場から退出してしまうと次に戻るのが心理的に難しく、市況回復の恩恵に預かれない。
春を待とう