【資産・ポートフォリオ写メ公開!!】サラリーマンが個別株投資で一億円を達成する

平凡な40代サラリーマンが独学で長期投資始めて20年。資産1億円達成向けて着実に頑張る姿を綴ったブログです

ロードスターキャピタル決算発表(FY2021年第二四半期決算)

2021年8月6日に、ロードスターキャピタルのFY2021第二四半期決算が発表されました。

 

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ぱっと見は、売上の伸びは僅かだが営業利益はそこそこ伸びておりまぁまぁ良い決算に見えます。昨年度第二四半期がかなりの好決算であったため、それを上回れたのはかなり良かったと思っています。

 

実は、ロードスターが好決算を発表することは、決算前から予め分かってました。

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上記発表を、6月2日に実施しています。ロードスターは、中古オフィスビルの売買益を得る(悪く言うと転売屋)の主力事業の会社です。

ロードスターは大体20億円規模の物件を売買しているので、今回発表で物件3件の売買益60億円位が第二四半期に計上されることが分かり、これにより決算内容はだいたい予想できました。しかも4物件売却したのに、そのうち1物件を第三四半期に回したと言う事は、残り3物件で前年同期以上の売上利益を達成したのでは、とも推測できました。不思議なのはこれだけの好材料が発表されたのに、株価は6月2日以降下がってしまった事です。

 

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今回ロードスターがもっともアピールしたかったのは、上記ページだと思います。去年のコロナ禍真っただ中の時に購入した物件を、たった一年後に買値の倍の値段で売却しています。この会社の目利き力の凄さをまざまざと見せつけられました。コロナ禍で皆が恐怖に陥っている時に攻めの経営をし、結果を得ましたのでこの会社のビジネスセンスの良さも確認できました。さらに言うと、去年の今頃大株主から大量の自社株を今の株価の半額程度で購入しました。これについては運も部分も大きいですが、運気のある企業とも考えています。

 

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プライム市場を目指すと公言したのは、グッドポイントだと思います。プライム市場に上昇するには、株価を今より30%程あげなければいけません。今後どのような手を打ってくるかが楽しみです。

また、プライム市場に上場した企業はTOPIXに組み込まれます。運用規模の大きいTOPIX連動投資信託は、TOPIX構成銘柄で構成されており、プライムに上場すると自動で投資信託銘柄に組み込まれます。よって、プライム市場上場=TOPIX銘柄組み入れ=株価上昇となります。

ロードスターは現時点でプライム基準を満たしていないので、今後基準を満たして上場が確定したら株価は期待値で上がると思います。

 

次に、この企業のウィークポイントを記載します。

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一番頭が痛いのが、物件仕入れができていない事です。今回ビルを買値の2倍で売れたと言う事は、ビル売買市場が過熱気味であるとも言え、これはつまり良い物件を安く仕入れられない、と言う事にもなります。

ロードスターは今時点で販売用不動産を375億円分持っており、これまでの売買実績殻から考えると1.4倍の530億位のビル売却売上は確保できそうです。ロードスターは今期の売上見込みが190億(うち、物件売却が160億程度)、来期以降10%~20%の売上増を想定しているので、このまま物件仕入れができなければあと3,4年で保有物件の底が付きます。

とは言えここで焦って高値で物件を購入してしまったら、売却時の粗利率は低くなったり、景気悪化でビル売却市場が冷え込んだら赤字になる可能性も出てきます。この辺りの不安定さが毎年大幅の増収増益に関わらず、PERが5倍程度と割安に放置される原因になっていると思います。

 

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オーナーズブックに力を入れすぎ、と言うのも自分としては大きなウィークポイントだと思っています。

オーナーズブックとは、ビル等の物件所有者が土地を担保に年利4~5%位で投資家からお金を借り入れる事業です。ロードスターは①金を借りたい業者を探し②担保となる物件を査定し③金利と期間を設定し④投資家を募集して資金を集める作業をしています。ここの企業の取り分は2%です。借主が6%でお金を借りたいと言うと、4%で貸してくれる投資家を探し、自分が残り2%をもらう感じです。

貸出金額は不動産価格の8割ですが、ここは不動産査定に圧倒的に強味があるので担保信頼性が高く、そのため物件募集したら数十億のファンドでも瞬時で売り切れてしまう程の人気となっています。

上記の会社HPと決算説明資料だけ見ると、あたかもこの会社はオーナーズブックが主力事業の会社のように思えます。

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しかし実際は大きく異なります。クラウドファンディング事業(オーナーズブック事業)は売上の僅か2%しかありません。しかも売上はファンド募集資金のため、例えば1億円売り上げても、粗利は2%の200万円しかありません。仕入れた倍でビルを売る転売屋事業に比べて粗利率はかなり低いです。

しかもこの事業のリスクは、結構高いです。1億円の土地を担保に8000万円のお金を貸して、借主が返せなくなったらロードスターは土地を売って、投資家にお金を返します。ここで土地が8000万円以上で売れればよいのですが、査定間違いで4000万円でしかうれなかったら、投資家は投資額の半分しか戻ってきません。これでロードスターが金銭的に損をすることはありませんが、信用を一気に無くしオーナーズブックは立ち行かなくなる可能性が高いです。実際他のクラウドファンディング業者で、10億円と査定された物件が1億円でも売却されなかったなどの事件も発生しています。ここは目利き力抜群なので、大丈夫だとは思いますが。。

 

ロードスターが、僅かな売上利益のクラウドファンディング事業をあたかも主力事業のように宣伝するのかが気になります。近い将来安値で仕入れできるビルが無くなる事を経営陣が予想しているため、無理にでもオーナーズブック事業をアピールして伸ばそうとしているのでは、とも邪推してしまいます。。

 

ここまで調べた時点では、「ここはもう将来性無いから全株売ろう」と思っていました。しかし、最後に見た社長の決算説明動画で以下を語られたのを聞いて、考えを変えました。

 

  • 下半期の売上利益の多くが既に確定している
  • 下期に契約済み及び交渉中の購入物件がある
  • 今後の上方修正の可能性はあるが、現時点では保守的判断をして上方修正をしていない
  • ロードスター株は安すぎると思うので、今後は株主に評価いただけるよう株主還元を含めて考えていきたい。攻めの経営をしたい
  • 大株主による株の大量売却は、概ね完了したと思っている(ここ半年ほど、ちょっと株価が上がると大株主が大量に株価を売却して株価を抑えていた)
  • これまで既存株主には大きな心配をかけたが、ようやく長いトンネルを抜ける段階に来た。今まで以上に投資家の皆様にアピールしたい

 

これを熱く語られてしまったので「もう半年株をホールドしてみようか」と言う気持ちになりました。只ここの社長はビッグマウス気味で、今年の4月にYotubeで「わが社は絶好調!」とアピールした翌週から株価が下落の一途を辿った前科があります。ここを信じたのが吉と出るか凶と出るか。。半年後には結果が出ると思っています。