【資産・ポートフォリオ写メ公開!!】サラリーマンが個別株投資で一億円を達成する

平凡な40代サラリーマンが独学で長期投資始めて20年。資産1億円達成向けて着実に頑張る姿を綴ったブログです

【銘柄研究!】7811 中本パックス 

中本パックスを7300株購入しました。3/25時点の時価評価額は、1158万円です。ここを見られている方の殆どは、中本パックスと言う会社を聞いたことがないと思います。今回なぜ私が無名銘柄の中本パックを購入したのか、理由を説明したいと思います。

 

中本パックスの業務内容

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中本パックスの事業構成

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中本パックスを売上高で見ると「食品関連」のシェアが2/3を占めていますが、粗利で見ると「IT/工業関連」と「生活資材関連」の2つの合計で「食品関連」とほぼ同じくらいのシェアを占めています。

なぜこのような結果になるのでしょうか。理由は「IT/工業関連」「生活資材関連」の粗利率が非常に高い(主力の「食品関連」の3倍弱)ためです。

業種 粗利率
食品関連 12.3%
IT・工業関連 31.4%
生活資材関連 32.2%
建材関連 15.5%
医療関連 23.0%

 

中本パックスは地味な会社だが。。

中本パックの取り扱い商品は弁当パック等の代り映えがしなく、ニッチでも買い続けなければいけないものが多いです。

「AI」「クラウド」「メタバース」など流行りの業種の方が今後急成長しそうなので、これらの業種の株を買いたいと思うかもしれませんが、実際には中本パックのような業種の方が株価が上がる確率が高かったりします。

 

アメリカの伝説的なファンドマネージャーであるピーターリンチは、購入すべき銘柄として以下をあげています。

①代り映えのしない業容

②ニッチ産業

③買い続けなければいけない商品

中本パックに当てはまります。なぜ、このような銘柄がいいのでしょうか。

それについて、ジェレミー・シゲルが「株式投資の未来」と言う書籍で膨大なデータを根拠に説明していますので、興味のある方はお読みください。

「そこまで興味がないや」と言う方に簡単に説明します。

人気のある業種は投資家の期待値が高すぎて実力値よりかなり高い株価となっているケースが多々あります。そのような企業が順調に高成長を遂げたとしても、株価はなかなか上がらない事が多いです。しかしそれと逆に「こんな業種ダメだろ」と思われている企業の株は本来の株の実力値より安い株価になっているケースが多いので、予想に反して成長すると一気に株価が上がったりします。またニッチ業界だと大手が参入しずらく、その為安定した収益を保ちやすいです。更に買い続ける必要のある商品は経済の好不況にあまり影響されることなく安定した売上を確保しやすいです。

 

中本パックの強みと弱み

【強み】

  • 先行参入、特殊機械、製造ノウハウなどを背景に約70%のトップシェアを有する食品容器向け厚物シート印刷
  • 規制対応や製造ノウハウ取得に要する時間築き上げた参入障壁
  • 自社設計・製造の機械を使ってクリーン環境下で提案型のコーディング加工を行える

【弱み】

  • 中国当局による環境規制強化が海外事業の拡大の制約となっている
  • 高いシェアを持つ食品容器向けシート印刷以外では、価格優位性が限定的
  • 脱プラスチックなど更なる環境規制強化が法制化された際の準備には、まだ改善の余地がある

自分的には、中本パックスの強みはこの規模の企業には多い59個もの特許を保有していることだと思います。参入障壁は結構高いと思います。

http://tokkyoj.com/syutu/594146180.html

 

中期経営計画

中本パックは1年前の2021年4月15日に、中期経営計画を発表しました。

中期経営計画

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この中期経営計画の数値を見ても、あまり惹かれません。3年かけて営利25.3%増目標と言う事は、年換算で8%程の成長です。毎年20%以上成長するグロース銘柄好きの自分にとって、本来魅力的とはとても言えない銘柄です。

では、なぜ購入したのでしょうか。

それは、FY2021・3Q決算を見てもらえれば分かると思います。

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中本パックスは3年後に経常利益22億を目指そうとしていましたが、1年目で既に25億を達成する見込みです。しかも恐らく実際には、この数値を超えてくると思います。
なぜ1年目の数値が、ここまで良かったのでしょうか。

ここで注目すべき点は、中本パックは利益(経常利益)の伸びは非常に良いが、売上の

伸びは大したことが無いと言う事です。これはつまり、高収益の業種である「

IT・工業材関連」「生活・資材関連」が当初の想定以上に伸びたと言う事です。

SHARED RESEARCHと言うサイトにはそれらが伸びて理由について、以下の記載がありました。

 

IT・工業材関連

  • 売上構成の変化で粗利率が過去最高を記録。四半期ベースの粗利率30%超を定着させる
  • 5G関連向けの需要は今後も堅調に推移するとみている。
  • Q3以降、半導体の影響が上期以上に出てくるリスクを認識。2021年5月11日にガートナージャパンが発表した予測によれば、2022年第2四半期に解消する見込み。
  • 次世代の成長分野の試作品納入が本格化し一部は量産化も見込めるため、当セグメントの利益率上昇の余地は大きいと考えている。

生活・資材関連

  • 窓の断熱シート等ヒット商品のシェア向上や新規商材投入で粗利率が下がったが、それでも粗利率は30%超と高水準。
  • Q3以降もECサイトやテレビショッピングで販売好調が期待できるとしている。
  • シェアが高い圧縮袋も同様のルートで販売伸長を見込む。

これからも、この2業種の拡大は期待できそうです。

更にこれら2業種の拡大が期待できる理由があります。それは、中本パックスは中期経営計画で海外事業の拡大を挙げていますが、新設のベトナム工場と既存7工場で生産されているのは、これら2業種が主だということです。

今後も、利益の伸びは十分期待できそうです。

中本パックスは、割高か

「中本パックスは中期経営計画の初年度で最終年度の利益目標を超過するくらい好調な企業だし、今後も利益率の高い2業種を軸に利益が拡大することが予想されている。これらは既に株価に織り込まれてしまい、株価は割高になっているのでは無いか」と思われる方がいるかもしれません。

でも、安心してください。

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※特に意味のないイラストです。

 

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中本パックスのPBRは解散価値と言われる1倍を切っています。PERも10倍を切っており、割高どころか非常に割安な株価で放置されています。また配当も非常に高いので、仮に中本パックスの株価があまり上がらなくても、下がらなければ長期投資でそれなりの利益を出せます。

中本パックスの財務状況も問題無いと思います。工場を幾つか持っていますが、それらを借金で賄っていると言う訳では無く、自己資本比率が45.1%、流動比率は118.7%と安定しています。

これは私の推測ですが、中本パックスは東証一部上場企業と言えども時価総額が小さくぱっとしない業種に属するため、アナリストにチェックされることなく割安な株価で放置されているのではないかと思っています。

4/8が勝負!!

中本パックスは4/8に期末決算発表を予定していますが、ここで同時に中期経営計画の更新版を発表すると思います。新中期経営計画の内容により、株価は大きく上下すると思いますがまずはその内容を見て、今後の戦略を考えたいと思います。