【資産・ポートフォリオ写メ公開!!】サラリーマンが個別株投資で一億円を達成する

平凡な40代サラリーマンが独学で長期投資始めて20年。資産1億円達成向けて着実に頑張る姿を綴ったブログです

ロードスターキャピタル:中期経営計画発表

ロードスターキャピタルが、2月10日に期末決算発表と同時に中期経営計画を発表しました。

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人のよさそうな岩野社長の画像をUPしました。東大農学部を卒業後ゴールドマンサックスなどを経て、ロードスターキャピタルを立ち上げました。

 

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ロードスターキャピタルの長期ビジョンです。これには、非常に共感します。現状、個人投資家が不動産購入(ビルやアパートの一棟買い)を検討した場合にまず実感するのが売り手(不動産業者)と買い手(個人投資家)の情報格差です。土地の価格や建物の適正価格、将来の修繕費用や空室率の変化等分からない事だらけです。数年前はまだ探せば圧倒的に安い物件があったのでリスク承知で購入の検討ができたのですが、今は物件が高騰しているため検討できるような物件がなかなか見つかりません。

そういう意味で言うと、オーナーズブックのような熟練した業者に資金を集め彼らに管理や運営を委託するのも良いかもしれません。

只、これやるならREITの方がいいんじゃない?と言う思いもあります。REITはNAV価格が公表されているので透明性があり、且つ法人税を払わなくても良いと言うメリットがあります。

私は不勉強なので「ブロックチェーン技術を用いた不動産市場の創造」を具体的にどうやるのか分からないのですが、この辺りに詳しく且つ将来性があると思えるようであれば、投資すべきだと思います。逆に「ブロックチェーンって最近よく聞くけど、儲かりそう」程度の考えなら、投資は控えた方が良さそうです。

 

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中期事業戦略は、今までを踏襲するものとするそうです。これは良いと思います。下手に多角化を目指して、それが他悪化となる企業は多いので。

ロードスターキャピタルは自社株買いにより、更に金庫株(自社で保有する自社の株)が増えました。動画で岩野社長は金庫株をM&A資本提携に使いたいと言っていましたが、それにより恐らく上記の事業戦略が促進されるのではと思っています。

個人的には、金庫株の使い方が心配です。。金庫株には配当が付かないので、例えば発行済み株式数の半分を自社株買いすれば、株主の配当額は2倍になります。しかし金庫株をM&A資本提携等で使うと使った分の金庫株には配当が付くようになるため、株主の配当額は減ります。ロードスターキャピタルが上限まで自社株買いをしたら、発行済み株式数に占める金庫株の割合は約三割となります。その金庫株を全部M&A等でつかってしまったら、配当金は3割減ります。金庫株の仕様は増資と同じ効果があるため、株価を押し下げる原因になります。金庫株で買収した企業の収益性が高ければ、そこから配当金を出すことが可能ですので問題無いです。でももし収益赤字のブロックチェーン会社等を買収してしまうと、大きく株価が下落する可能性もあります。

動画での社長の説明ですと今期中には金庫株を使った資本提携M&Aをやりそうなので、一旦ロードスターキャピタルがプライム上場した時点で全株売却し、金庫株の使い方が明確になってから再INするのもありかと考えています。

一番いいのは、「金庫株を全て消却します」とアナウンスすることです。これにより、金庫株が放出され株の価値が下がる事が無くなります。一般的に金庫株を消却すると株価は上がります。

 

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この目標で達成できそうなものは、

売上高、税前利益、ROE,配当性向だと思います。

社長が動画で説明していましたが、現在保有している物件を売却すればほぼ売上高と税前利益は達成できるとのことなので、確度は高いと思います。

ここは負債が多いのでROEは必然的に高くなりますし、配当性向15%は低すぎる水準ですので達成は十分可能と考えています。

自己保有資産額、AUM、Ownersbook投資額は、達成が比較的難しいと思っています。AUMは3年で現在の7倍の規模、Ownersbookは3倍弱の規模になる目標を立てていましたが、これまでの実績から見ると今期より急成長するのは難しいのではないかと考えました。只、両方とも収益性が低いので未達でもオーナーズブックの売上利益に大きな影響はなく、株価にもあまり影響を与えないように思います。

自己保有資産額の達成が7つの目標の中で一番重要な指標だと言えます。ここが減ると売るものが無くなっていきます。そして現在賃料を得ている物件もどんどん減ることになるため、賃貸料も入らなくなり会社にとって危機的な状態が発生します。

今後は不動産市況の活況で物件は高く売れるとのことですが、それにより購入物件の価格も高くなります。自己保有資産額の目標を達成するために割高な物件を購入したりしてしまえば、近い将来会社の業績は一気に悪化します。NAV価格を公表していれば業績悪化の前兆が判断できるのですが、していないため「ロードスターキャピタルは割安な物件を買っている」と信じるしかないです。

 

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このページも非常に気がかりです。昨年度は物件高騰の影響もあり、予定していた額の物件を購入できませんでした。社長も「物件購入は是々非々で判断する」と言っています。社長は「当期の物件取得は順調にスタートしている」と動画で説明していましたので、もし1Q、2Qであまり物件を購入できないようであれば、全株売却も検討すべきと考えています。

 

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こちらは去年、二年前と全く受託資産残高が増えなかったのでもうダメな事業かと思っていましたが、去年の12月に大型受託し、一気に受託資産高が3倍に増えました。動画では過去最大級の案件がクロージングまでいっており、且つ数百億の受託を予定しているとのことなので、案外目標を達成できてしまうかもしれません。

 

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オーナーズブックは3年で3倍近く規模を増やせるのか疑問に思っています。コロナの影響があったとはいえ、過去3年で2倍も規模を増やしていません。金額で言うと、過去3年で31億円しか増えていないのに今後3年で124億円増やせるのか、疑問です。。

 

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市場環境です。世界最大規模の東京経済圏内の物件を熟知しているロードスターキャピタルですので、まだコーポレートファンディング事業の伸びしろはあると思っています。

 

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クラウドファンディング事業の成長可能性は、疑問です。最近大手クラウドファンディング事業者が悪事に手を染め事業停止や超安価で身売りしたケースが何件も出てきており、多くの個人投資家が損害を被っています。それもあって最近クラウドファンディングの市場規模はそれ程伸びていないのが、グラフからも分かります。ロードスターキャピタルはクラウドファンディングで融資する際に担保とする土地を厳格に精査しているため、個人投資家が被害を被る可能性は低いと考えています。しかしその分案件増加率は低くなり、近い将来に頭打ちになる可能性も十分あります。オーナーズブックでは、担保提供者にしっかりした担保となる物件と、年率6%(出資者が4%、オーナーズブックが2%)ほどの金利を求めます。多くの事業者はしっかりした担保物件があれば金融機関から低利で借りると思います。何らかの理由で金融機関から借入できないが、担保はしっかりしている案件はそうそう転がっていないと思います。それもありオーナーズブックは、貸したい人が非常に多く借りたい人が非常に少ない状態にあります。

 

今後REITや私募REITに投資していた投資家達がクラウドファンディングに参入する事を想定しているようですが、これも上手く行くかは疑問だと思います。REITは日々価格が変わるので、その点から見ると価格が固定のクラウドファンディングは魅力的に思えます。只REITは一流企業がピカピカの一等地の物件を運営していることが多く、且つ毎年全保有物件の時価を計算して公表しているので透明性、安全性は高いと思います。それに比べるとクラウドファンディングは情報開示が低く、運営元を信用するかどうかとなりますのでその点については、危険性があります。ロードスターキャピタルは自社保有物件のNAV価格を公表しない方針ですので、恐らく今後もクラウドファンディングのNAV価格は公表されないと思います。

 

総評

「来年にでも勢いが止まる」と思われているオーナーズブックが中期計画を出したのは、非常にポジティブだと考えています。ただ金庫株の使いみちと自己保有資産額が積みあがるかは大きな懸念点と言えるので、注意しつつも保有しようと考えています。