ユナイテッドアーバン投資法人(REIT)決算発表
7/20にユナイテッドアーバン投資法人の決算が発表されました。
前回からほぼ変動なしです。REITの場合、企業とREIT投資法人とで長期で賃貸契約を結ぶため一般家庭のようにすぐに引っ越しすることはできません。ですので、コロナ禍でも家賃収入はすぐには減らないです。
決算説明資料を見ると、心配事項がちらほら出てきます。まずは分配金。ここは毎期最低3100円の分配金を出すと公言したのは好感が持てますが、原資の一部が内部留保、つまり貯金の取り崩しです。このままコロナが長引けば貯金も底をつき、分配金が減る可能性が出てきます。
次の不安要因は、コロナ禍により需要が想定以上に回復できていないということです。上下の2つの画像を比べると分かりますが、商業施設は(予想ー27:実績-42)、ホテル(予想ー675、実績-836)、その他(予想ー21、実績-24)と半年前の予想に比べ実績が軒並み悪化してます。半年前の年末時点では英国型コロナも国内でそれ程発生しておらず、冬場さえ乗り越えればワクチン接種でコロナは収束されると言う期待感がありました。今後はデルタ型の発生で、更に需要悪化が長引くリスクも出てきています。
今後のオフィス状況も大きな心配の一つです。前期の予想では、36期(翌期)から”退去面積ー入居面積”がー1102㎡になると予想されていました。それが今回はー1440㎡と更に悪化すると見込が修正された上に、37期はー4553㎡と更に悪化する見込みが発表されました。コロナ収束後もリモートワークが続く可能性を考えると、ちょっと心配な数値です。
結論
いろいろ悪材料はありましたが、長期保有方針に変わりはありません。
理由は①コロナ前は22万円だった株価が今は16万円ですので、悪材料は十分に株価に織り込まれており、下値余地は限られること②来年の今頃にはワクチン接種が正常に進み、オフィスや商業施設の入居率が元通りに戻り、元の22万円の株価を回復しているのではと期待できること③利回りは現時点で3.84%、購入時点で考えると5.23%と高利回りである為保有にメリットがあること④株との相関関係が低く、リスク分散になること
です。